芳崎せいむ+東周斎雅楽『山手テレビキネマ室 テレキネシス』1巻

憧れの山手テレビに就職したマキノ(♀)が配属されたのは、希望するドラマ部ではなく、超問題プロデューサーの崋山(♂)が担当する「金曜深夜テレビキネマ館」の番組作り。旧社屋の倉庫のような場所にキネマ室(通称テレキネシス)があり、ここがマキノの仕事場になる。もっと華やかな仕事を想像していたマキノは落ち込むも、人間的には駄目な部類に属する崋山の映画にかける情熱や知識には目を見張るものがあり――というプロローグ。要は映画紹介漫画なのだが、よくできていると思う。映画のことをよく知らなくても面白い漫画だし、この映画を見てみたいと思わせる。この種のウンチク混じりの漫画は鼻につくことも多いのだが、これは全くそんなところがない。面白いと思う。