赤名修+真刈信二『勇午 香港編』

功率97.4%を誇るフリーの交渉人・別府勇午による社会派ストーリー漫画。Wikipediaを読んでいて気づいたのだが、ほぼ全てのシリーズにおいて、交渉の過程で勇午が拷問を受ける羽目になる……という、なかなかアレな漫画でもある。
香港編は、香港の中国返還後における「香港の覇権」をキーとした交渉。中国返還後の香港がどうなるか、90年代には様々に議論や憶測が飛び交っていたことを思い出す。まあ実際は資本主義と社会主義の一国二制により、香港は(表面的には)都市としての魅力は保たれたように思うが、そういう後日談を抜きにしても、ハラハラできるプロットである。