ヤニス・バルファキス『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。

この本は経済の本ではあるかもしれないが、経済学の本ではない。

著者はギリシャの財務大臣を務めた経済学者で、経済や経済社会がどのように発生・発展していったのかを丁寧に語ってくれている。映画などを題材に取った説明はくどいほどに丁寧で(というか実際くどい)、経済について読者は理解を深めることができるだろう。しかし繰り返すが、この本は経済の本ではあるかもしれないが、経済学の本ではない。経済学の内容をスルッとインプットしたいという方に向けた本ではない。だから経済学の基本用語を理解したいとか、そういう使い方はできない。

あと「父が娘に語る」と書かれているが、たとえは映画が多く、その映画を見ていない中学生や高校生が理解するのは難しいかもしれない。