インキュベ日記

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薮下史郎『教養としてのマクロ経済学』

教養としてのマクロ経済学

教養としてのマクロ経済学

「日本経済の現状とアベノミクスの経済政策を理解するために必要となる経済学とその考え方」について解説した本。言うまでもなく、アベノミクスとは「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」という3つの基本方針(これを「3本の矢」という)を掲げた経済政策を総称する。したがって、マクロ経済学という書名の割には、金融政策・財政政策の解説が多い。護送船団方式がどうとか、90年代に銀行が潰れたとか、異次元緩和策とか。「マクロ経済学」と銘打たれているが、一般のマクロ経済学の教科書とは書かれている内容が異なるため、その辺はやや戸惑うかもしれない。

私としては、職業柄金融政策の解説についてはスムーズに理解できたのだが、それを学者の主張と紐付け始めた頃から眠気が襲ってきた。正直に言えば、もっとお手軽な、せいぜい池上彰の解説をもう少し高尚にしたレベルを期待していたことを告白せねばなるまい。期待値さえ間違えなければ、別に悪い本ではないと思う。