野崎まど『HELLO WORLD』

HELLO WORLD (集英社文庫)

HELLO WORLD (集英社文庫)

わたしが新作を首を長くして待っている作家のひとり、野崎まどの新作。

2027年の京都市に住む内気な高校生の主人公は、10年後の2037年から来たという未来の自分自身と出会い、ある預言を、そして依頼を聞くことになる。お前は3ヶ月後に一行瑠璃と恋人同士になるが、その後彼女は事故で死んでしまう。その未来を変えるために力を貸してくれと。そして主人公は、未来の自分を「先生」と呼び、まだ話したこともない一行瑠璃とお近づきになりながら、一方で彼女を救うための準備を始める……というプロローグ。

初見の方は上記の紹介を読んで「かなり内容に触れてるな」と思うかもしれないが、この程度はほとんど最初の数ページぐらいの情報で、ネタバレ要素はほぼゼロなのでご安心を。この後、「どんでん返し」という言葉では語りきれないほど読者は色々なところに連れて行かれることになる。

なお、(わたしは本書を読んだあとで知ったのだが)この『HELLO WORLD』は今アニメ映画化もされていて、9/20から劇場で放映中である。こっちも気になるなあ。

hello-world-movie.com