最近はテレビ番組のコメンテーターやYouTubeで頻繁に登場している方のようだが、実のところ、ほぼ全くと言って良いほど知らなかった。YouTubeで一度、何かの拍子に短時間の切り抜き動画を見たことがあるだけだ。ただしその時から何となく好ましい印象を持っており、たまたま本屋で本書が出版されていることを知って買ってみた次第。
真面目に選挙なんぞに行ったところで社会は変わらない、必要なのはルールに則って戦うことではなく、ルールそのものを変えることだ、というのが大きな主張になるのだろうか。個人的には賛同できる主張だ。そもそもわたしは、あらゆる成人が一人一票を持ち、一人にだけ投票し、その中で小選挙区と比例で勝ち上がっていくという構造自体に強い不満がある。マイナス投票を含めた検討をすべきだし、ひとつしか選べないなんて意味不明なことはやめて複数投票にすればいいし、ネット投票にするのはもう前提以前の問題だという話で、そんなことを日本の牛歩の歩みで100年かけて変革するぐらいなら革命の方がマシかもしれない。