竹田ダニエル『世界と私のA to Z』

アメリカに住むバイリンガルの理系研究者が、群像で世代論について語るようになった――なんだかめっちゃ異端な感じだが、まあ尖ったポジションの方であるのは間違いない。読んでいて何の違和感も感じないのだが、そもそも英語が母語で、日本語は第二言語のようだ。その時点でなかなか尖っている。

ただわたしは元から世代論にあまり興味がない、それどころか若干嫌いですらある人間としては、X世代、Z世代、ミレニアル世代、ブーマー世代などと言われても正直あまりピンと来ない。日本だけで通じる、しかも差別意識にまみれた「ゆとり世代」という言葉ならわかるけれどもね。