入江亜季『北北西に曇と往け』1巻

北北西に曇と往け 1巻 (HARTA COMIX)

北北西に曇と往け 1巻 (HARTA COMIX)

わたしの中では、ハルタ(コミックビームFellows!→Fellows!→ハルタと雑誌名が変わっている)は、一風変わった作品を作る漫画家が多い印象である。また絵の巧い漫画家や描き込みの凄い漫画家も多い。

前者の代表格が、九井諒子(ダンジョン飯)、佐野菜見(坂本ですが?)、空木哲生(鴨の水かき)、嵐田佐和子(鋼鉄奇士シュヴァリオン)あたりである。

一方、後者の代表格が森薫(乙嫁語り)と入江亜季(乱と灰色の世界)で、続いて笠井スイ(ジゼル・アラン)、冨明仁(ストラヴァガンツァ)、白浜鴎(エニデヴィ)、樫木祐人(ハクメイとミコチ)、八十八良(不死の猟犬)、佐々大河(ふしぎの国のバード)あたりである。後者は、フェティッシュで肉感的かつ奔放なイメージの描き手が多いように思う。

で、さらっと書いたが、ハルタを代表する絵師である入江亜季の最新作が本作なのだが、いろいろな意味で実に「ハルタ的」な漫画家であり、作品だと思う。

今回も、空気すら描いているような、何とも言えない絵である。

話も気になるが、絵を眺めているだけでも楽しい。

2巻が楽しみ。

余談

アフタヌーンがマンネリ化している今となっては、ハルタは、最も漫画好きにストレートにアプローチしている漫画雑誌と言って良いのではないだろうか。面白い作品が多いよね。また定期購読しようかな。