感想を書けていない漫画を100冊まとめて 第6弾

新しく手に取った作品43冊と、続き物の作品57冊。

コトヤマ『よふかしのうた』1巻

これまで上手く立ち回ってきたのにふとしたきっかけで学校に行けなくなり、不眠も患ってしまった中2・夜守コウは、こっそりと家を抜け出して夜の街を徘徊していたところ、美しい吸血鬼と出会ってしまう……というプロローグ。『だがしかし』と同様、ゆるい雰囲気で、ゆるく読めそう。でもまだ傑作になるかどうかは様子見だな。

塚原洋一+臼井儀人『野原ひろし 昼メシの流儀』1巻

原作者の臼井儀人は2009年に亡くなっているのだが、Wikipediaによれば本作の連載が始まったのは2016年。つまり臼井儀人が「キャラクター原作」としてクレジットされてはいるけれども、あくまでも原作者本ではなく、遺族だか出版社だかの意向で作成されたスピンオフであろう。肝心の内容だが、正直読んでいて辛い。野原ひろしというキャラクターである必然性がそもそも皆無なのだが、それ以上に、モノローグが非常に説明調である。モノローグというか、説明調の不自然な独り言を第1話からペラペラ喋っている。これは漫画の仕上がりとして果たしてどうなのか。なぜOKが出ているのか? キャラクターありきの連載だから? とにかく素人のつまらないコントや一発芸を見せられているようで、いたたまれない気持ちになる。2巻を読むことはないだろう。

加藤雄一『やんちゃギャルの安城さん』2〜5巻

1巻だけ読み、正直あまりピンと来てなくて続刊は買っていなかったのだが、ふとAmazonのレビューを目にしたら凄い高評価なので、何となく気になって続きを買ってみた次第。さて、1巻の感想では、本家には劣るという旨の感想を書いたが、よく考えると本家とは何だろう。そもそもの話からして、男女間の「からかい」を全面に押し出した友達以上恋人未満の『からかい上手の高木さん』という名作があるが、この二番煎じ(と言ってアレならばリスペクトと言うか本歌取りというか)が『イジらないで、長瀞さん』だ。で、この『イジらないで、長瀞さん』の二番煎じが本作『やんちゃギャルの安城さん』なのである。いわば三番煎じ。しかも本作の4巻の巻末には、長瀞さんを描いているナナシという漫画家が絵を寄せている。何が何だかわからないね。ただ、『イジらないで、長瀞さん』と『やんちゃギャルの安城さん』はどこまで行っても女性が能動的で、男は受動的というか、巻き込まれ型というか、もっと言うと「ラッキースケベ」にあたふたするだけ、という構図が強い。この手の作品って、1回目は良いんだが、2回目を読み返したいという気はあまり起こらないんだよね。高木さんは読み返すけど。

まつだこうた+もりちか『あゝ我らがミャオ将軍』2巻

北朝鮮を思わせる独裁国家の跡継ぎが、わずか9歳の女の子だったら……というギャグ漫画。非常に高度な社会風刺とも読めるし、単に面白いほのぼの漫画とも読める。かなり好き。

その他……感想割愛!

新海誠+山口つばさ『彼女と彼女の猫』、がちょん太郎『異世界AV撮影隊』、山本中学『戯けてルネサンス』1巻、脊髄引き抜きの刑『そのうち結婚までいくけど今はまだ(期間限定無料版)』、高橋ツトム『四季彩 高橋ツトム短編集』、コトヤマ『だがしなど』1巻、久住昌之+武田すん『これ喰ってシメ!』1〜2巻、横田卓馬『ポンコツ風紀委員とスカート丈が不適切なJKの話』1巻、山本崇一朗『くノ一ツバキの胸の内』1〜3巻、井龍一+伊藤翔太『親愛なる僕へ殺意をこめて』1〜7巻、高橋ツトム『NeuN』1〜5巻、佐藤二葉『うたえ! エーリンナ』1巻、藤のよう『せんせいのお人形』1〜2巻、鈴木マサカズ『マトリズム』1〜2巻、田島列島『田島列島短編集 ごあいさつ』、じゃんぽ〜る西『私はカレン、日本に恋したフランス人』、柊裕一『履いてください、鷹峰さん』1巻、モリタイシ『あそこではたらくムスブさん』1〜2巻、ペッペ『ミンゴ イタリア人がみんなモテると思うなよ』1巻、星見SK『鬼島さんと山田さん』1〜2巻、柚アンコ『悪役令嬢なのでラスボスを飼ってみました』1巻、大石日々『プラネットガール』1巻、実樹ぶきみ『SHY』1巻、長蔵ヒロコ『煙と蜜』1巻

こざき亜衣『あさひなぐ』31巻、カルロ・ゼン+東條チカ『幼女戦記』16巻、小坂泰之『放課後ていぼう日誌』5巻、ビリー『シネマこんぷれっくす!』4巻、リムコロ『世話やきキツネの仙狐さん』5巻、山本英夫『HIKARI-MAN』6巻、徳弘正也『もっこり半兵衛』4巻、石黒正数『天国大魔境』3巻、泉朝樹『見える子ちゃん』2巻、石黒正数『木曜日のフルット』8巻、小林まこと+恵本裕子『JJM 女子柔道部物語』7巻、川村拓『事情を知らない転校生がグイグイくる。』4巻、小林有吾+上野直彦『アオアシ』17〜18巻、石塚真一『BLUE GIANT SUPREME』9巻、桜井画門『亜人』15巻、篠房六郎『おやすみシェヘラザード』4巻、ナナシ『イジらないで、長瀞さん』6巻、ヤマザキマリ+とり・みき『プリニウス』9巻、かねもりあやみ+久住昌之『サチのお寺ごはん』7巻、岩永亮太郎『Pumpkin Scissors』23巻、井上堅二『ぐらんぶる』14巻、ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』32巻、タナカカツキ『サ道』3巻、葵梅太郎『エルフと狩猟士のアイテム工房』3巻、殆ど死んでいる『異世界おじさん』3巻、荒木飛呂彦『ジョジョの奇妙な冒険Part8:ジョジョリオン』22巻、山本崇一朗『からかい上手の高木さん』12巻、山本崇一朗+稲葉光史『からかい上手の(元)高木さん』7巻、とよ田みのる『金剛寺さんは面倒臭い』5巻、田島列島『水は海に向かって流れる』2巻、荒川弘『百姓貴族』5〜6巻、泉一聞『テンジュの国』5巻、おおのこうすけ『極主夫道』4巻、南勝久『ザ・ファブル』20巻、板垣巴留『BEASTARS』16〜17巻、錦ソクラ『今日からCITY HUNTER』5巻、久米田康治『かくしごと』10巻、三条陸+佐藤まさき+石ノ森章太郎+塚田英明+寺田克也『風都探偵』7巻、服部昇大『邦画プレゼン女子高生 邦キチ! 映子さん』3巻、白浜鴎『とんがり帽子のアトリエ』6巻、ジョージ朝倉『ダンス・ダンス・ダンスール』15巻、Cuvie『絢爛たるグランドセーヌ』14巻、野田サトル『ゴールデンカムイ』20巻、原田尚『サイクリーマン』2巻、はっとりみつる『綺麗にしてもらえますか。』4巻、水あさと『異世界デスゲームに転送されてつらい』3巻、緑山のぶひろ『罠ガール』4巻、白井弓子『大阪環状結界都市』3巻、羽海野チカ『3月のライオン』15巻