遠藤達哉『SPY×FAMILY』5巻

今、最も続きが楽しみな漫画家のひとつ。作画・ストーリー・キャラいずれも安定感が半端ない。

ストーリーはWikipediaを引用しておく。

東西の間に鉄のカーテンが下りて十余年、隣り合う東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)の間には仮初の平和が成り立っていた。

西国から東国に送られた凄腕スパイ・黄昏(たそがれ)は、東国の政治家ドノバン・デズモンドと接触するため、偽装家族を作ってデズモンドの息子が通う名門イーデン校に養子を入学させる任務オペレーション〈梟〉(ストリクス)を命じられる。黄昏は精神科医ロイド・フォージャーを名乗り、養子を探して訪れた孤児院で他人の心を読める少女アーニャと出会う。その場でアーニャが難しいクロスワードパズルを解いた(実際には、ロイドの心を読んでカンニングした)ため、難関イーデン校に合格できると考えたロイドは彼女を養子にする。実はそれほど賢くないアーニャにロイドは四苦八苦させられるが、なんとか筆記試験に合格。しかし次の面接試験に「両親」揃って来るよう指示されたため、ロイドは急いで妻役の女性を探すことになる。

その矢先、二人はヨル・ブライアという女性と出会う。彼女は公務員をする傍らいばら姫のコードネームで密かに殺し屋をしていたが、婚期の遅れを周囲に揶揄され、他人の注目を避けるために形式上の恋人を探していた。心を読む能力によってヨルが殺し屋であることを知ったアーニャは、好奇心からヨルが母親になってくれるよう仕向ける。恋人役を探していたヨルと、妻役を捜していたロイド、そして「わくわく」を求めるアーニャの利害が一致し、3人は互いに素性を隠しつつ、即席の家族としての生活をスタートさせる。

面白いのは、父(ロイド)はスパイ、妻(ヨル)は殺し屋、娘(アーニャ)はテレパシーの超能力者、ペットの犬(ボンド)は未来予知能力者、ヨルの弟(ユーリ)は国家保安局少尉(秘密警察的なアレ)と、全員が裏の顔を持っているところだ。まあ犬は裏の顔というのとは微妙に違うが、それはそれとして、それぞれの狙いや、表と裏の顔が絶妙に交錯して、毎度めちゃくちゃ面白くなっている。