- 作者:安藤ゆき
- 発売日: 2020/11/30
- メディア: Kindle版
主人公は中学1年生の男子。小さな頃から頭が良くて背も高く、自分は優秀だと思っていたが、どうやら自分は周囲より少しだけ成長が早かっただけで、特に優秀でもなんでもなかったことに気づいてしまう。気づいてしまうが、何とかギリギリで私立中学に入ってしまった。危機感を覚えて相当勉強したけど学校の勉強にもあまりついていけず、このまま自分は中学高校と落ちこぼれとして生きていかなければならないのか……と失意のドン底にあるのが第1話の主人公である。この時点で正直いたたまれなさ全開だが、もう少しだけ続けると、隣のマンションに住んでいる女性が、実は天才の名をほしいままにしてきた天才バレエダンサーで、でも怪我で引退をしたという報道をテレビで見かける。
主人公は考えた。
「自分より終わってる奴が見たい」
そこで回覧板を届けるフリをして隣の家に突撃して、引退したバレエダンサーと知り合いになる……というプロローグ。
ここまで読むと正直かなり暗い作品かと思われるだろうが、実はこのバレエダンサーはわりと天然で、作品全体も特に重い感じにはなっていない。
物語がどこに向かうのか今のところ全く予想がつかないけど、今のところ面白いし、凄く続きが気になる。