青木U平『服なんて、どうでもいいと思ってた。』全3巻

盆栽雑誌、映画雑誌、格闘技雑誌というオシャレとは無縁の業界で働いていた男性編集マンが、急に女性ファッション雑誌に異動させられて右往左往・七転八倒するコメディ漫画。現実世界でも「敢えて」の確変を狙った異動を何度か目の当たりにしたことがあるのだが、大抵上手く行っていない。そらそうだ。敢えてというのはスキルか能力、適正、あるいはその複数がミスマッチを起こしているからだ。そんなに簡単に上手く行くはずがない。

でもフィクションとしては面白いのだ。

わたしはこの手の職業あるある・業界あるあるのコメディが大好物で、古くは岡野玲子『ファンシイダンス』(映画版の『ファンシィダンス』がまた強烈に面白い)、佐々木倫子の『動物のお医者さん』『おたんこナース』『Heaven?』『チャンネルはそのまま!』、映画やテレビドラマでも『WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~』 『シコふんじゃった』、さらに『リーガルハイ』(これも広い意味では弁護士あるある)など、枚挙に暇がない。

青木U平は「職業あるある」「業界あるある」のプロ漫画家として頑張ってほしい。