インキュベ日記

書評3100冊・漫画評5500冊・DVD評500枚の「質より量」な記録サイト(稀に質も重視)

高原暢恭『人件費・要員管理の教科書』

人件費・要員管理の教科書 (労政時報選書)

人件費・要員管理の教科書 (労政時報選書)

要員管理について興味があって色々と読んでいるのだが、業務アプローチ・財務アプローチ・戦略アプローチと大上段から語っていて最初は良かったのだが、途中から急に細かいというか矮小な分析やシミュレーションに終始、という印象。ただ、要員と定員の違いについて触れていたのは興味深かった。

河合克彦『要員・人件費マネジメント』

要員・総額人件費マネジメント―エクセルソフトつき

要員・総額人件費マネジメント―エクセルソフトつき

ちょっと細かいかなー。

経営企画部がやる感じではなく、現場の人事がやるような分析や考察だと思った。

田村賢司『日本電産 永守重信、世界一への方程式』

日本電産 永守重信、世界一への方程式

日本電産 永守重信、世界一への方程式

日本電算(永守重信氏)の本をまとめて読んだのだが、これが一番生々しくて良かった。

永守CEOは、230のグループ会社から報告される300通の週報と、中堅以上の幹部から送られる1000通のメールを、毎週土曜日に1日かけて読むそうだ。そして日曜日に、1日かけて各種指示を書いたメールを返信する。

これこそ究極のマイクロマネジメントだが、結局日本で「レジェンド」と言われている経営陣の多くがやっているアプローチは、こうしたハードワークとカリスマ性に下支えされたマイクロマネジメントなんだよなと得心した次第。

これが良いか悪いかと問われると、時代には合っていない。合っていないんだが、永守CEOの思いは、社員は家族だから、真面目に働く限り絶対クビにしない、したくない、そういう思いである。こうした密な繋がりを忌避する傾向が最近は強いのだが、一方で、大企業もスタートアップも蓋を開けると一周回って「社内運動会」だの「社内食堂」だのが復活しているのである。わたしの勤務先でも、コミュニケーション担当などという方々が仕事そっちのけで、チームミーティングの後の飲み会を二次会だの三次会だのまで計画している。

つまり、社員=家族という位置づけではないんだが、繋がりを密にすることは必要だと。

そして駄目な奴も含めて養っていこうとすると、駄目じゃない奴がしっかり頑張って、そのことに報われる必要があるし、駄目な奴も含めて運命共同体だと皆が思う必要がある。

難しいね。

田中耕比古『一番伝わる説明の順番』

一番伝わる説明の順番

一番伝わる説明の順番

「結論から話せ」とよく言われるが、それよりも「前提を揃える」ことが重要、というのが本書のキーメッセージである。

これには大賛成だ。

たまに「結論から話せ」と言う人がいるが、その人は単に「わかりにくいからわかりやすく話せ」と言っているに過ぎない。その証拠に、結論から話すと「根拠がわからない」「背景がわからない」などと言うのである。ここでは著者の言うとおり前提を揃えることが重要なのだが、前提とは、資料の位置づけ、数字の定義、表やグラフ等の数字の見方、打ち合わせのゴール等である。ここをきちんと揃えて、大きなところから小さなところへと説明する箇所をフォーカスしていく。

良い本だと思う。

川勝宣昭『日本電産流「V字回復経営」の教科書』

日本電産流「V字回復経営」の教科書

日本電産流「V字回復経営」の教科書

あくまでも日本電産流であり、日本電産ではないことに注意。

作者は元々日本電産出身でも何でもなく、ヘッドハントされて10年ぐらい日本電産で働いた後、独立したコンサルタントである。

ランチェスター戦略がどうのと独立コンサルタントが好きそうな概念を持ってきているが、必ずしも永守さんの考えとは一致していない。

清涼院流水『50歳から始める英語 楽しいから結果が出る「正しい勉強法」74のリスト』

清涼院流水は、ミステリ作家である。ラノベ寄りのミステリ作家と言った方が正確かも。

元々は英語が苦手だった方らしいのだが、突如として英語学習に目覚め、かつTOEICを上手く使って実力を上げるというアプローチで990点満点を取るほど英語力を上げ、今は自分の小説を書く傍ら、日本の小説を英訳して海外に紹介するようなこともやっている。しかも自分の英語学習メソッドを活用してポルトガル語とラテン語を勉強して原典に当たり、ルイス・フロイスの歴史書を書いたりしている。

凄い熱意で尊敬できるなと思っていたので、本書も買ったのだが、うーん、本書はちょっと期待外れ。

そもそも74のリストというのが、かなりふわっとしているんだよね。

人それぞれスタイルもあるし好みもあるしスタート地点も違うのだから、「これ!」と言えないのはわかる。わかるんだけど、正しい勉強法の74のリストと書かれると、あえてそういうものにチャレンジしたのかなと思ってしまった。けど実際は、自己啓発的な話が多く、具体的な勉強法はそれほど書かれていない。『TOEIC(R)テスト300点から990点へ、「7つの壁」を突破するブレイクスルー英語勉強法』と『努力したぶんだけ魔法のように成果が出る英語勉強法』の方が良いかな。

incubator.hatenablog.com

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田村賢司『日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方』

日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方

日本電産 永守重信が社員に言い続けた仕事の勝ち方

日本電産の本をまとめて読んでいるのだが、これはまあまあ。

読みやすいんだが、もう少し尖った事例が欲しい。