真山仁『ハゲタカ(上)』

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ハゲタカ(上) (講談社文庫)

ジャズピアニストを目指していた主人公(鷲津)だが、ある事情からアメリカで投資ビジネスに手を染めるようになる。輝かしい成果を上げ、日本に帰国。日本で「ハゲタカ」と罵られながらも金融ビジネスに邁進する――というアウトライン。まだ日本では企業再生が手がけられず、バルクセールで日本の銀行に切り込みながら再生可能な企業を必死に探すも、邦銀が糞の役にも立たない破綻寸前の企業(または実質破綻の企業)を高く売りつけようとする――という対立構図が面白かった。