矢野和男『「データの見えざる手」がオフィスの生産性を高める』

先日の『データの見えざる手』とほとんど内容は同じ。

矢野和男『データの見えざる手』

人工知能と言えばIBMの「ワトソン」が有名だが、日立も「H」という人工知能システムを開発しており、著者は「H」を開発した人工知能の権威だと聞いて本書を購入。しかし人工知能についての話はラストの数ページで、それまではウェアラブルセンサを使って組織論や行動論のアップデートを企図した内容であった。

内容そのものはかなり興味深く、この手の内容に関心があれば買い。

だが個人的には、人工知能の話をもっと知りたかった。

前川淳『本格折り紙 入門から上級まで』

本格折り紙―入門から上級まで

本格折り紙―入門から上級まで

本屋でたまたま見つけたのだが、「本格折り紙」という不思議な響きに魅せられて購入。折り紙というと鶴だの屋形船だのといった伝統的な作品しか知らなかったが、本書は幾何学の見地を用いて複雑な作品を多く作り出している。上級篇になると「孔雀」「七面鳥」「ティラノサウルス」「龍」「カブトムシ」「悪魔」が折れる。

まさかね……?(事実です)

しかし、いざやってみると、入門篇の最初の鼠すら難しい。見ながらでも折れない。覚えるなんてもってのほか。折り紙職人って本当に凄いんだな。日本の文化であるORIGAMIをマスターして、将来、友達の子供や外国人に尊敬されようと思っていたのだが、その夢は果たせそうにもない。

柴田義松『ヴィゴツキー入門』

ヴィゴツキー入門 (寺子屋新書)

ヴィゴツキー入門 (寺子屋新書)

「心理学におけるモーツァルト」と称され、心理学や教育学の分野で再評価がなされている夭逝した心理学者・ヴィゴツキーの入門書。非常にわかりやすい言葉で書かれているけれども、あくまでも心理学の入門書であり、興味のない方には辛いかもしれない。もちろんわたしも一言一句に至るまで完全に理解したというわけではないが、ヴィゴツキーの「発達の最近接領域」理論は心理学の門外漢にとっても極めて有用な概念だと直感した。

発達の最近接領域理論とは、わたしなりにまとめると「子供の発達状態を知るときに、成熟した機能(現下の発達水準)だけでなく、今まさに成熟しつつある機能(発達の最近接領域)を見なければならない」というものである。具体的にどういうことを指すのか、本書で紹介されていた子どもの知能テストの例を紹介してみたい。

 従来の知能テストは、子どもの知能の「現下の発達水準」を見るものです。そのため、子どもが自分一人で、独力で解いた解答を指標として評価します。そこでは、当然、他人の助けを借りて出した答えは、何の価値もないと見なされていました。
 ところが、ヴィゴツキーは、子どもの発達過程を真にダイナミックな姿としてとらえるためには、このような解答をこそ大切にしなければならないと考えたのです。
 実際に、ヴィゴツキーはこんな実験をしました。二人の子どもをテストし、二人とも知能年齢が八歳だったとします。この子どもたちに、八歳より上の年齢のテストを与え、解答の過程で誘導的な質問やヒントを出して、助けてやります。すると、一人は十二歳までの問題を解き、別の子どもは九歳までの問題しか解けないということのあることがわかりました。
 他人の助けを借りて子どもがきょうなし得ること(引用者補足:今日為し得ること)は、明日には一人でできるようになる可能性があります。
 このことから、最初の知能年齢、つまり子どもが一人で解答する問題によって決定される「現下の発達水準」と、他人との協同のなかで問題を解く場合に到達する水準=「明日の発達水準」との間の差異が、子どもの<発達の最近接領域>を決定する、とヴィゴツキーは主張しました。

わたしは上記を読んで、これは子供の直近の「成長余力」を具体的に定義したものだと理解した。

この概念は、子供だけでなく大人においても十分に応用可能な概念であろう。しかも様々な切り口で応用できそうだ。例えば、職場において同じだけの知識や能力しか持たない人間が2人いるとして、しかしその2人が他人との恊働において為し得る成果は異なるはずである。また、上司の支援が要らなくなるまでの期間(=上司の支援を消化して担当業務を自家薬籠中のものとできる期間)も、人によって全く異なるはずである。これらは従来「センス」だの「伸びしろ」だの「キャッチアップ期間」だのといった言葉で漠然と表現されてきたが、大人の熟達における概念も、実は心理学の有名な概念を使えばもっとスマートに整理できるかもしれない(もちろん子供の発達過程と大人の熟達過程は似て非なるものであり、学術理論をそのままビジネスに当てはめて悦に入るつもりもないが)。

デヴィッド・モス『世界のエリートが学ぶマクロ経済入門 ハーバード・ビジネス・スクール教授の実践講座』

世界のエリートが学ぶマクロ経済入門 ―ハーバード・ビジネス・スクール教授の実践講座

世界のエリートが学ぶマクロ経済入門 ―ハーバード・ビジネス・スクール教授の実践講座

ハーバード・ビジネススクールの教授によるマクロ経済の入門書。この手の入門書はガッツリ系からさっくり系まで数多あるのだが、本書はややさっくり系。と言ってもHBSの先生だけあって語り口は特別に柔らかいわけではない。

わたしは正直、経済学の本はちょいちょいお手軽なものに手を出そうとする傾向があり、本書もその一環だと言えるだろう。でもこういうものほどしっかりした本をじっくり読むべきかなあと今は反省している。今、以下の本を少しずつ読み進めているのだが。

マクロ経済学 新版 (New Liberal Arts Selection)

マクロ経済学 新版 (New Liberal Arts Selection)

  • 作者: 齊藤誠,岩本康志,太田聰一,柴田章久
  • 出版社/メーカー: 有斐閣
  • 発売日: 2016/04/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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伊藤計劃『メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット』

メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

ゼロ年代最高のSFの書き手と賞賛されながらも夭折した伊藤計劃による『メタルギアソリッド4』のゲームノベライズ。私は世間の評価ほどには熱狂的な彼の読み手ではないけれども、確かに巧いと思う。まあ小島さんもコナミを退社してしまったし、もうメタルギアシリーズをやることはないだろうから、わたしにとっては本書がメタルギアシリーズの見納めかな。

というか伊藤計劃は、この内ゲバを、天国からどう思っているんだろう?

山根節『経営の大局をつかむ会計 健全な“ドンブリ勘定”のすすめ』

経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)

経営の大局をつかむ会計 健全な”ドンブリ勘定”のすすめ (光文社新書)

以前から何度も読んでおり、記録もつけていたと思っていたのだが、どうやらつけていないようなので改めて読了。もちろん良書であることに変わりはないのだが、今回久しぶりに手にするに際して「今後、何十回と読み返す価値があるか?」という観点で読んでみたところ、何となく古さが目立つなあ。まあ実際の企業の財務諸表を題材にするというテーマだから余計にそう感じるのかもしれないが、本書で「財務諸表を見るとこの企業は要注目」と紹介された企業が、本書の書かれた数年後に潰れているなんて事例が幾つもある。

もっとも、後出しじゃんけんで批評するのはアンフェアかもしれない。経営環境の変化は財務諸表から読み取れないからだ。実際『エクセレント・カンパニー』や『ビジョナリー・カンパニー』で「エクセレントな企業」および「ビジョナリーな企業」として紹介された企業のうち、現在も生き残っている企業なんてごく僅かだ。

徳勝礼子『マイナス金利 ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路』

マイナス金利―ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路

マイナス金利―ハイパー・インフレよりも怖い日本経済の末路

うーん、正直よくわからない。

日本がマイナス金利に突入する前に本書を出したという意味では、画期的な本と言って良いと思うけど。

マーヴィン・ワイスボード+サンドラ・ジャノフ『フューチャーサーチ 利害を越えた対話から、みんなが望む未来を創り出すファシリテーション手法』

フューチャーサーチ ~利害を越えた対話から、みんなが望む未来を創り出すファシリテーション手法~

フューチャーサーチ ~利害を越えた対話から、みんなが望む未来を創り出すファシリテーション手法~

  • 作者: マーヴィン・ワイスボード,サンドラ・ジャノフ,ヒューマンバリュー,香取一昭
  • 出版社/メーカー: ヒューマンバリュー
  • 発売日: 2009/05/14
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フューチャーサーチとは、様々な利害関係を持つステークホルダーが一堂に会して、将来のありたい姿や取り組むべき課題について話し合うことで、利害関係や影響関係を超えた新しい解決策を生み出そうとするアプローチである。

「リーダー層だけ」や「社内の人だけ」といった一部の立場の人だけではない、というところにポイントがある。

しかし正直これは難しいと思うなあ。

アニータ・ブラウン+デイビッド・アイザックス『ワールド・カフェ カフェ的会話が未来を創る』

ワールド・カフェ~カフェ的会話が未来を創る~

ワールド・カフェ~カフェ的会話が未来を創る~

  • 作者: アニータブラウン/ デイビッドアイザックス/ ワールド・カフェ・コミュニティ,香取一昭/ 川口大輔
  • 出版社/メーカー: ヒューマンバリュー
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ワールド・カフェというのは合意形成のためのファシリテーション手法のひとつである。

まず数十人から数百人が集まり、3〜5名程度の少人数で各テーブルを作る。で、各テーブルで設定したテーマに基づいて10分とか15分とかで(模造紙やホワイトボードにメモを取りながら)議論をする。その後がポイントで、そのテーブルに残る人を1名だけ決めて、それ以外の人はまた違うテーブルに移るのである。そうすると、そのテーブルには元の議論を知っているメンバーが1名だけいるので、その人がこれまでの議論の流れやポイントを紹介し、新しく加わったメンバーはそれを受けて新たな観点で議論を発展させていく。そしてまた10分とか15分が経過したら、誰か一人残る人を決めて、他の人はまた違うテーブルへと移っていくのである。

これを繰り返すことで、少人数による密度の濃い議論を続けながら、多くの人々の視点を議論に組み込むことが出来る。またディスカッションする側からしても、テーマが色々と変わって飽きないし、議論がドツボにハマって険悪な空気になることを避けられる。

前日のOST(オープン・スペース・テクノロジー)とワールド・カフェは、どちらもホールシステム・アプローチと呼ばれるもので、両者は仲間である。個人的にはワールド・カフェの方が使いやすいかなと思うのだが、実際ワールド・カフェの方が世の中に浸透している。

ハリソン・オーエン『オープン・スペース・テクノロジー 5人から1000人が輪になって考えるファシリテーション』

オープン・スペース・テクノロジー ~5人から1000人が輪になって考えるファシリテーション~

オープン・スペース・テクノロジー ~5人から1000人が輪になって考えるファシリテーション~

  • 作者: ハリソンオーエン,ヒューマンバリュー,榊原唯幸
  • 出版社/メーカー: ヒューマンバリュー
  • 発売日: 2007/01/30
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オープン・スペース・テクノロジー(OST)は、ミーティングの手法というか、ファシリテーションの手法というか、合意形成の手法……と考えて良いだろう。関心ある人々を一堂に集めた後、その中で人々は複数のテーマを主体的に生み出し、複数の議題を複数のテーブルで同時に話し合う。参加者は、当然好きなディスカッションテーブルに入って議論するわけだが、途中で飽きたり貢献できないと思ったりしたら、さながら蝶々が花から花へと飛び移るが如く、好きなディスカッションテーブルに自由に移動して良いし、しばらくテーブルに入らず、俯瞰的に議論を外側から眺めても良い。この自由さというか、ブンブン飛び回るけど特定のテーブルに入らなくて良い時間を公式に認めているところがOSTのミソというか。

ただし、わたしは実際にやったことがあるが、実際に機能させるのはけっこう難しいかもしれない。ワールド・カフェの方がやりやすいと思う。

ダイアナ・ホイットニー+アマンダ・トロステンブルーム『ポジティブ・チェンジ 主体性と組織力を高めるAI』

ポジティブ・チェンジ〜主体性と組織力を高めるAI〜

ポジティブ・チェンジ〜主体性と組織力を高めるAI〜

  • 作者: ダイアナホイットニー,ヒューマンバリュー
  • 出版社/メーカー: ヒューマンバリュー
  • 発売日: 2006/09/22
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組織・人事領域におけるAIとは、最近流行りのArtificial Intelligence(人工知能)ではない。Appreciative Inquiry(アプリシエイティブ・インクワイアリー)のことを指す。ポジティブな問いによって個人と組織における強みを発見し、強みを活かした成果創出の仕組みを作ろうとするアプローチのことであり、もっと端的にポジティブ・アプローチと呼んだりもする。強みにこだわるというと片手落ちのような気もするが、実際、弱みの解消にいくら時間をかけたところで強みにまで転化することは少なく、それなら強みをさらに強くすることに特化して良いのではないか、何しろその方が前向きだしね、という考え方だ。

対照的なアプローチがギャップ・アプローチであり、SWAT分析のような強みだけでなく、弱みにも焦点を当てる考え方である。

どちらが良いか?

理想的な解は正直よくわからない。両方だという気もするし、バランスだという気もする。

なお、わたしが人事コンサルをやっていた頃は、正直ポジティブ・アプローチは能天気すぎる気がして好きにはなれなかった。弱点を認め、悔しい思いもして、そこからしか人間は成長できないだろうと。しかし最近は「そもそも職業人生に対して何の期待もしていない人」や「歯を食いしばって成長したい・達成したいという気持ちそのものが希薄な人」が、社会にはわたしの想定以上に多く存在し、しかもそれをダイバーシティの名の下に認めざるを得ないことをわたしも理解したため、それならポジティブ・アプローチもアリだなと最近は思っている。

まあいずれにせよ、知っておいて損のない考え方・アプローチであることは事実であろう。

トーマツ金融インダストリーグループ『保険会社のERM「統合的リスク管理」』

保険会社のERM「統合的リスク管理」

保険会社のERM「統合的リスク管理」

  • 作者: トーマツ金融インダストリーグループ
  • 出版社/メーカー: 保険毎日新聞社
  • 発売日: 2012/05
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理想論だけでなく、保険調査マニュアルやORSAといった実務者が気にする視点で書いてくれている。しかも解説がわかりやすい。良いと思います。ただちょっと解説が古くなってきたかなー。レギュレーション関連は鮮度が古くなると、ちょっとね。

佐藤亜紀『小説のストラテジー』

小説のストラテジー

小説のストラテジー

小説家が書いた小説の指南書。安直な意味や物語そのものを伝えたいなら、小説じゃなくて良いだろう……といった内容が書かれていたが、確かにその通りだと思った。わたしの言葉でまとめるなら、あらすじや教訓ではなく、「ストーリーや登場人物が生み出す運動そのもの」を味わうことに小説の快楽がある、ということのようだ。

しかし取り上げる題材がいちいち難しい。第6章なんて、

 哲学と小説の言葉は根本的に異なるという話の続きです。
 プラトンの『国家』から始めましょう。理想国家から詩人は追放されなければならないと主張した、というので有名ですが、当該の議論が……(略)

プラトンではなく、もう少し取っ付きやすい例でお願いします……。

なお著者はプラトン以外にも、『アガメムノーン』だのアリストテレス『詩学』だのチェスタトンだのウェルギリウス『アエネーイス』だのソルジェニーツィンだの、普通の人は存在すら知らないか、名前は知っていても読むまでは行かない古典を好んで引用している。実作検討も、最初の作例がユルスナール『ハドリアヌス帝の回想』である。え?

広範な知識や理論武装を素直に凄いと思う一方で、何だろう、このモヤっとした感覚は。これで著者自身は「悪しき教養主義」や「尤もらしい教養主義」を批判しているのである。浅田彰や柄谷行人のような「カントやハイデガーくらい常識として読むべし」という教養主義と、高尚な文学に対するコンプレックスの二つを同時に押し付けられているような、独特の読後感である。

渡部直己『本気で作家になりたければ漱石に学べ!』

本気で作家になりたければ漱石に学べ!―小説テクニック特訓講座中級者編

本気で作家になりたければ漱石に学べ!―小説テクニック特訓講座中級者編

『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』(以下『それなりガイド』と呼ぶ)の続編となる、中級編の小説テクニック講座。

実に幅広い文体や技法を採用する夏目漱石の小説を用いて、踏み込んだ議論をしている。

第一章では奥泉光と「なぜ漱石か」「漱石のどこがスゴいのか」といったことについて対談し、本編となる第二章では、漱石の文章を挙げながら、前回よりもグッと踏み込んだ、かなり高度な技術まで講義している。章ごとに「対象悪例」を挙げてボロカスにしているが、本書は講義自体がしっかりとしているので、あまり嫌味な感じはしない。もちろん、漱石と海千山千の現代小説家を比べること自体が既に嫌味だという説もあるが……。そして第三章では、第二章の内容を理解できたかどうかの「テスト」が載せられている。『それなりガイド』と違い、中級編とはいえ本書ではかなり突っ込んだ高度な議論がなされているため、正直「〈叙述/虚構〉の二重螺旋構造」などは一読しただけではほとんど意味を掴めなかった。だが、それだけに得るものも大きかったと思う。なるほど、わたしのような普通の読者が無意識に感化される部分には、このような意図的な技法が駆使されていたのか……と目からウロコ。再読に耐え得る本だと思う。オススメ。上級編の発売が非常に楽しみである。

……ということだったが、検索してみたら、『新それなりガイド』は『それなりガイド』が難しいという声に応えて易しくして出したから、『新それなりガイド』が初級編で、『旧それなりガイド』を上級編として使えとか著者が言っているとのこと。『新それなりガイド』の記憶が定かじゃないのだが、そもそも『それなりガイド』を初級編として本書を中級編としているのに、混線しまくって意味不明なことになる。もう上級編を出す気はないんだろうな。

追記

あれ、中上級者編 増補決定版として改訂版が出ている。誤摩化さず上級者編を出せよ……。

本気で作家になりたければ漱石に学べ!: 小説テクニック特訓講座中上級者編 増補決定版

本気で作家になりたければ漱石に学べ!: 小説テクニック特訓講座中上級者編 増補決定版