松永郁子『広島カープ――苦難を乗りこえた男たちの軌跡』

いきなりだが、裏表紙のアツい文章を引用しよう。

日本唯一の市民球団カープの誕生から初優勝、そして現在まで、半世紀にわたるその苦難と栄光に満ちた激動の軌跡を、長谷川良平、上田利治、古葉竹識、外木場義郎、衣笠祥雄、山本浩二、達川光男など、野球に情熱をかける男たちが徹底的に語る熱き物語。新世紀の優勝を担う山本浩二監督のインタビューを新たに収録し、プロ野球の危機が叫ばれる今だからこそ贈る感動の一冊、ついに待望の文庫化!

広島ファンは言うまでもなく、野球ファンなら読んでほしい。某球団の金満野球に対するアンチテーゼとして、広島カープの輝きは永遠に失われることはないだろう――そう思わせてくれる1冊。涙しながら読んだよ俺は。さらに、帯には山本浩二の「カープの一員であることに誇りを持っています」といった感動的な一節が記されているが、俺は「カープファンの一員であることに誇りを持っています!」と言いたい。市民球団万歳!