梶井厚志『戦略的思考の技術――ゲーム理論を実践する』

いきなりだが、本書の内容を端的に示した箇所を引用する。

自分の利害が、自分の行動だけでなく、他人の行動によってどう左右されるか、という状態が戦略的環境であり、その分析ツールがゲーム理論である。ビジネス交渉はもちろん、バーゲンでの買い物や合コンでの席順といったことまで、私たちは他人の行動を織りこみつつ戦略を立て実行しているのだ。本書は身近な話題をふんだんに使い、コミットメント、シグナリングなどゲーム理論のキーワードを解説しながら読者の戦略的思考を磨く。

この引用だけで本書の内容はわかるだろう。要は、経済学や社会学なんかで使われるゲーム理論を日常生活の領域に当てはめていくことで、戦略的な思考力を鍛えていこうということだ。かなり面白く、オススメできる1冊。必読。