東浩紀+大澤真幸『自由を考える――9.11以降の現代思想』

かなり噛み合った対談だ。議論の中で互いが触発されるような(そしてもちろん読者も触発されるような)対談集だったと思う。全く議論の噛み合わなかった『動物化する世界の中で――全共闘以降の日本、ポストモダン以降の批評』では、いわば棚上げされる形になった、9.11以降に世界は一体どうなるのか、9.11以降に思考や言葉はどのような役割を果たせるのか、9.11以降に思考や言葉はどこまで現実に拮抗できるのか、といった問題が必死に議論されているという印象を持った。

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