小笹芳央『モチベーション・マネジメント』

前に取り上げた『「アイ・カンパニー」の時代』の著者で、リンクアンドモチベーションという人事・組織コンサルティング会社の社長。書名の通り「どうやって社員や部下のモチベーションを上向きに持っていくか」といったことが述べられている。良いことを書いてるとは思うんだけど、ほとんどはありがちで、それほど感銘は受けなかった。こういった本が出版されると言うことは、言われてみれば「ありがち」だと思えるようなことを意識・実践するのが難しいからなんだろうけど。

最終章はかなり面白いと思った。モチベーションを高めるために行っている自社の取り組みが挙げられている。「3ヶ月を1年と捉え、3ヶ月ごとに5連休を設けることでメリハリとスピード感のある仕事をする」「社長のカリスマ性や会社名ではなく、社員に渡すカードに書かれた明文化された理念で社員を惹きつける」といった取り組みは、(語り口の巧妙さもあろうが)確かに魅力的ではあった。