- 作者: 重松清
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1999/07
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
再婚同士の家族の葛藤、離婚した娘への未練、それらは物語のモチーフとしてはありふれており、小説だけでなく、漫画やトレンディドラマでも大量に生産され、そして消費されている。その意味では正直あまり読む前は期待していなかったが、主人公や長女の葛藤の描写がリアルに感じられ、一気に読み切った。最後、思わず泣きそうになった。単純なハッピーエンドや稚拙な絶望感に逃げないところが良い。重松清の中ではそれほど有名な小説ではないと思うけれど、非常に感動したし、改めて「家族」について考えさせられた。良い本!