あだち充『H2』2巻

H2 (2) (少年サンデーコミックス)

あだち充の鉄板である野球青春漫画。大の親友でありライバルである国見比呂と橘英雄は、いかにもキャッチャー的な太っちょのチームメイトの野田敦と共に、中学野球で地区大会二連覇を果たす。しかしその後、医師から比呂は肘、野田は腰に爆弾を抱えていると診断され、野球を断念。英雄が野球の名門・明和一高に進学したのに対して、比呂と野田は野球部のない千川高校に進学する――というプロローグ（Wikipediaをかなりパクった）。
一日限りの野球を終え、まただらだらと過ごす比呂と野田だが、実は2人の通院していた上武医院は無免許医師だった――という、実にあだち充らしい人を食ったオチが待っている。これで2人はめでたく野球三昧の高校生活を送れるわけだが、今さら野球部の名門に転向するのも少々恥ずかしい。結局、2人は千川高校の野球愛好会を部にして、ゼロから甲子園を目指そうとするのである。ベタな展開だが、なかなか面白い。