『トレインスポッティング』

昨日の『リトル・ダンサー』と同様、俺が最も好きな映画のひとつ。これは「人生を選ばないこと」を選んだヘロイン中毒の若者が未来を選ぶまでの物語。テンポの良い映像に加えて、イギー・ポップ、ブラー、プライマル・スクリーム、パルプといったクオリティの高いイギリス音楽が随所に流れており、本当に「中毒的」な作品である。
アングラ的/ミニシアター的な雰囲気を醸し出しているけれど、セールス的にもかなりの成功を収めており、「知る人ぞ知る」どころか、90年代を代表する青春映画である。したがって今となっては『トレインスポッティング』なんてベタだよという意見もあるだろう。ヘロインを美化しすぎているという意見に対しても、反論する気は全然ない。しかし、それでもなお、この時期のユアン・マクレガーが最高にクールで、思春期の俺が本作の冒頭の疾走シーンに速効ブチのめされたことは確かなのである。
それにしても、レントン、ダイアン、ベグビー、シック・ボーイあたりは奇跡のようにカッコイイね。オープニングとクライマックスのレントンのモノローグは別格にしても、レントンとダイアンのセックスシーンやベグビーがブチ切れてるシーンも好きだ。