嶋田利広＋坂本力＋尾崎竜彦『SWOT分析による経営改善計画書作成マニュアル』

SWOT分析による経営改善計画書作成マニュアル

文字通りSWOT分析の解説書。
私はSWOT分析をあまり神聖視しておらず、せいぜい内部環境と外部環境のプロットツールぐらいにしか考えていない。内外の環境の深堀りや打ち手の検討には、結局のところ別のフレームワークを使う（もしくは考える）のだから、あえてSWOTに全てを収斂させる必要性も感じない。SWOTのフレームワークで状況を書き出した後は、せいぜいTOWS分析（SWOTクロス分析なども言われる）で状況を掛け合わせて頭の中を整理するぐらいだ。
しかし著者たちはSWOT分析で1冊を作り上げるだけあって、SWOT分析を使いこなすことに並々ならぬ熱意を持っている。特に嶋田利広という人は本書を含めて3冊もSWOT分析の本を出しているだけあり、相当なこだわりがあるのだろう。実際、本書の内容は「マニュアル」と銘打つだけあってかなり細かい。使いこなす意欲と根性があるなら、それなりに有益だろう。