大山剛『9つのカテゴリーで読み解くグローバル金融規制』

9つのカテゴリーで読み解くグローバル金融規制

9つのカテゴリーで読み解くグローバル金融規制

昨日・一昨日と金融規制についての入門書を必要に迫られて読んできたが、これは良い。

昨日と一昨日も書いたように、グローバル金融規制の入門書として求められる要件は一般に以下の3つだと考えられる。

  1. (各国規制ではなく)グローバル金融規制全体、あるいは特定のグローバル金融規制が必要になった背景の解説
  2. どんなグローバル金融規制があってそれはどのような内容であるかの解説
  3. 当該グローバル金融規制に対して要するにどんな対応が必要なのかの解説

本書では、グローバル金融規制を以下の9つに分類しているのだが、この9つの分類がそのまま上記の「グローバル金融規制が必要になった背景」の解説としても通用するようになっている。

  1. 財務バッファーの増強
  2. 破綻処理の円滑化
  3. ガバナンス・文化の改革
  4. 既存リスクの再評価
  5. 新リスクの評価
  6. ディスクロージャーの強化
  7. 市場取引規制
  8. シャドーバンク規制
  9. マクロ・プルーデンス体制強化

銀行関係者・銀行へサービスを提供しているコンサルやIT企業の方は、読んで損はない。