安藤芳樹『チャートで考えればうまくいく』

セブンチャートという7つのチャートを駆使して考えましょうという本。

  1. センテンスチャート
  2. 定義チャート
  3. YES NOチャート
  4. 要素チャート
  5. VSチャート
  6. プロセスチャート
  7. ランタンチャート

好意的に解釈すれば、チャート・フレームワーク・概念図の初心者には良いと思う。

個人的には、セブンチャートと言っておきながら、1のセンテンスチャートは文をただ箱に入れただけでチャートとは呼べないし、ランタンチャートは好きにチャートを組み合わせてくださいというものでやはりチャートのひとつに加えるのはおかしいと思う。ファイブチャートで良いだろう。

副題の構造化というのもピンと来ない。これは図式化・図解化であって必ずしも構造化ではない。

ただ、一昔前に流行った、フレームワークを50個だの100個だの紹介して「さあどうぞ」と読者に丸投げした思考停止本よりは100倍マシだとは思う。

なお個人的には、チャートや図解フレームワークの本であれば、わたしなら手塚貞治『戦略フレームワークの思考法』を推す。この手のチャートを「並列化」「時系列化」「二次元化」の3分類に分けて解説しているのだが、100個のフレームワークを覚えるより3つのパターンを覚えた方が応用が効くでしょって著者の主張には完全同意だ。これまでに読んだ本の中で最も納得でき、また活用しやすい。ただわたしはもうビジネススキル本・コンサルスキル本を熱心に読み漁ることをあまりしなくなっているため、もっと他に良いものがあるかもしれない。