ドラマ化もされた『あたりのキッチン!』を描いた作者の新作。
この人、今ドイツ在住で、ドイツをモチーフにしたエッセイ漫画やフィクションが増えてんだよね。けどドイツはなかなか日本には馴染みがないっつーか、いや正確に書くと馴染みは当然あるんだけどそれは「遠い外国」としての「ヨーロッパ」として馴染みがあるだけで、作者ほどドイツに親近感のようなものは抱いていなかったりして、その辺の距離感が作品化すると難しいよな〜とか思っている。
本作も、面白いんだけど、やはりコボルトに家のコボルトと森のコボルトがいるみたいな設定、なかなかピンと来ないんだよな。
その意味では、最近始まった『ノラのパン種』という最新作は、個人的にはかなり面白いし、かなり期待できる。ドイツっぽさをそのまま漫画化するのではなく、世界そのもの、そしてドイツ的な要素をちょっとした「異世界」として昇華させている感じ。剣と魔法と異世界転生といったなろう系的なファンタジーではない。