何となく思わせぶりだが、深く掘り下げたテーマやモチーフがないという意味だ。
軽く読むには良いが、何度も読み返すほどの滋味がないという意味でもある。
それでも雰囲気はあるので読んでいるが、めちゃくちゃ期待していた『猫のお寺の知恩さん』も何か消化不良で終わったよなと。
最新作である本作についても最初は「同じパターンかなぁ」と思っていたが、5巻あたりからその印象が覆り始め、今はわたしの涙腺崩壊マシーンとして機能している。この8巻も凄い。ただ眠れない高校生の男女が不眠でどうのと言っていた話ではなく、心臓の病という恐怖に耐えながら、「未来」よりも「いま」を選択する勇気を出したヒロインの言動に、ただただ涙が止まらない。
早く続きを読みたい。