『これを英語で言えますか?――学校で教えてくれない身近な英単語』

「学校では教えてくれないけれど、常識として知っておくべき数多くの英語がある」という観点から、それらの単語を一冊にまとめた本である……らしいが、ただ英単語が載っているだけなので、過大な期待をしていると確実に後悔する。俺が買った時は既に50万部を突破していたが、本書を買った人の一体どれだけが「買って良かった」と感じているのだろうか? 少なくとも俺は後悔した。

果たして「二等辺三角形」や相撲の決まり手の「下手ひねり」を英語で言う機会は死ぬまでに何回あるだろうか? 「山椒は小粒でもぴりりと辛い」なんて、俺は英語どころか日本語でも使ったことがない! 「常識として知っておくべき」と謳っている割には、普通の人は一生に一度使うか使わないかの英単語がひしめき、実用書としては実益がなさ過ぎる。まあ、あくまで「趣味」や「興味」の類としてなら買う価値があるのかもしれない。