奥本大三郎『ファーブル昆虫記2 狩りをするハチ』

ファーブル昆虫記〈2〉狩りをするハチ (集英社文庫)

ファーブル昆虫記〈2〉狩りをするハチ (集英社文庫)

『ファーブル昆虫記』のジュニア版……といっても、大人が読んでも充分に楽しめる。むしろ大人が読んだ方が面白いかもしれない。小学生あたりには、もっとボリュームの小さい本の方が良いだろう。
第2巻では、獲物を麻痺させて(生きたまま)幼虫の食料にする狩人バチ、ハエやアブを殺して幼虫のエサにするハナダカバチ、遠くからでも自分の巣に帰れる帰巣本能を持ったヌリハナバチを取り上げている。本巻の大半は狩人バチの仲間の様々な生態を研究している。ハチがおしりの針で獲物を麻痺させる――と聞くと、ハチの毒を想像するが、狩人バチ、実は蜂の毒(麻酔薬)で獲物を麻痺させているわけではない。非常に興味深い!