黒田龍之助『ロシア語だけの青春 ミールに通った日々』

ロシア語だけの青春: ミールに通った日々

ロシア語だけの青春: ミールに通った日々

通訳・研究者・商社マン等、ロシア語を武器に生きている人の中で、ミール・ロシア語研究所という語学学校にお世話になった方は多いようだ。厳しいが、よくできるようになる……そんな語学学校だったらしい。既にその語学学校は閉鎖されてしまったのだが、著者はミールで青春時代を送った者として、どんな学校だったのかをエッセイチックに紹介してくれている。

と言っても、魔法のようなカリキュラムというわけではなく、とにかくシンプルだ。

  1. 基本例文と応用例文の発音
  2. 単語テスト
  3. 口頭露文和訳
  4. 口頭和文露訳
  5. 質問と答え
  6. 次回の単語の発音

1と2に1時間、残りの3から6に30分を割り当てる。

とにかく発音を徹底的にやるそうだ。できるまで、何度も何度も発音させられるから、暗唱するぐらい自宅でしっかりと練習しておかねばならない。それでも発音は一朝一夕には身につかないから、何度も何度も皆の前でやり直しをさせられる。そうやって覚えていくのがミール流なのだそうだ。

たまたまだが、結局、わたしが「これだ」と思ってやっている(やろうとしている)英語の勉強法に近い。