江國香織『きらきらひかる』

購入してから1年くらいもの間ずっと読まずに置いていた――というより読みたいと思えなかった本だ。なにしろ、裏表紙の紹介文にはこう書いてあるのだ。「笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが……」と。この世の「ベタ」と名のつくものを片っ端から集めて煮込んだらこうなるであろうという設定じゃないか! いくら「面白い」という前評判を聞いたところで、そりゃあ読む気も失せるわい。

でも実際に読んでみたら、まあまあ面白かった。まあまあ。他のも読んでみたくなったので、また機会があれば読んでみようかなと思えた。ただ、はっきり言ってラストはかなりつまらなかった。言っちゃうと興ざめなので詳しくは言わないけれど、どないやっちゅうねん。