氷見野良三『検証 BIS規制と日本 第2版』

検証 BIS規制と日本

検証 BIS規制と日本

2007年の導入を間近に控えたバーゼルⅡ(BASELⅡ・新BIS規制)について整理した本。バーゼルⅡは、金融機関の方や金融機関に何らかの関係のある方以外には、それほど必要な知識ではないかもしれない。しかし関係者には死活問題である。バーゼルⅡは、地域密着型金融推進計画(新アクションプラン・新リレバン)やセキュリティと並ぶ、金融機関の最大のホットトピックの1つなのだから。まあ結局、日銀や金融庁のHPにあるペーパーをDLして読むのが一番という気もするが、フレームが整理できるので、関係や興味のある方が一読するには良いかもしれない。

追記

別に本書の読了と規制とを連動させたわけではなく、たまたまなんだが、『バーゼルⅡ第2の柱(金融機関の自己管理と監督上の検証)の実施方針について』が金融庁から22日に発表されてましたな。第2の柱の「銀行勘定の金利リスク」への対応に関しては、今年中には出ないんじゃないかとすら思っていたけれども、「やっとこさ発表が出た!」という感じ。コア預金の取り扱いについて言及されていたのは良かった。大半の方には関係のない話で恐縮だが、読了日と発表の偶然の一致が面白かったので、追記させてもらった。