林明輝『Big Hearts ジョーのいない時代に生まれて』2巻

Big hearts 2 (モーニングKC)

Big hearts 2 (モーニングKC)

ボクシングのストイックさを巧く表現しているボクシング漫画。30億円の取引がかかったプレゼンで緊張のあまり嘔吐した主人公は、「つまらないことを忘れたい」と会社を辞めてボクシングを始めるものの、デビュー戦でいきなり黒星。しかし、それで吹っ切れた主人公は、まず一勝するため、さらにボクシングに打ち込む――というアウトライン。
会社を辞めた主人公は、両親との折り合いも悪く、実家に戻ることもなく正月もジムでトレーニングを重ねる。そこに家族水入らずの正月を満喫しているはずのトレーナーがジムに現れ、「20分間連続サンドバッグ打ちっぱなし」という過酷な特別メニューを課す。何とか終えたが息も絶え絶えの主人公に、トレーナーが声をかける。

こんなに爽やかな正月は生まれて初めてでしょう?
これは土壇場で人生を変える一発が出せるかどうかの練習なんです
いつかその意味がわかるでしょう

さて、主人公は、この練習の意味がわかる日が来るだろうか?
淡々とアツい、とても面白い漫画!