- 作者: 山本英夫
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2005/10/15
- メディア: 文庫
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2巻では、いわゆるストーカーを先取りしているようなキャラクターが出ている。エレベーターガールに劣情を抱いて追いかけ回す変態男は確かにストーカーなのだが、(ろくに話したこともないのに)彼女は俺のことが好きだと思い込んで「エレベーターガールをのぞいてほしい」と「のぞき屋」に依頼する純情なる上京男、コイツも充分ストーカーであろう。
好きな人のことをたくさん知りたいと思うのは当然のことだし、振られても好きなものは好きだというのも当然のこと。純情とストーカーの微妙な境目を「のぞき」という視点からあぶり出そうとするのは、非常に面白いと思う。もう10年以上も前に発表された作品だが、いま読んでも全く古びていない。