ジョージ朝倉『ハッピーエンド』

ハッピーエンド (KCデラックス )

ハッピーエンド (KCデラックス )

少女とその親友との関係を主に扱った、青春モノ。別に自伝というわけでもなかろうが(“エセ自伝”的オムニバスストーリーだそうだ)、工場に住み込みで働く主人公は、元マンガ家という設定である。キャラもストーリーもぶっ飛んでいるが、それでいて破綻ギリギリのところで読者をぐいぐい引き込むのは、さすがジョージ朝倉といったところ。

ハッピーエンドは
勝ち取るものである
まんが界の常識を打ち破る全編“青春の悪アガキ”

という帯がついているが、向こう見ずな青春モノを描かせたらジョージ朝倉はめっちゃスゴい。
しかし巻末に(ネームチェックをした)大塚英志のコメントが2ページも載っているのは明らかに蛇足。