花輪和一『刑務所の中』

刑務所の中 (講談社漫画文庫)

刑務所の中 (講談社漫画文庫)

「拳銃不法所持で懲役3年の獄中生活を送った異色漫画家が描く、おかしくも哀しい、知られざるムショの世界!!」とAmazonに書いてあったが、この一文で本書の紹介は十分だろう。刑務所の中を知ることなどなかなかできないが、それほど殺伐としていないなあ、という印象。著者が「殺人」や「強姦」といったハードな犯罪(もちろん程度問題に過ぎないが……)を犯したわけではないから妙にあっけらかんとしているのか、それとも刑務所の中そのものがこういったものなのかは、よくわからないけれど。
特に面白いのは、刑務所独特の作法。ぜひとも読むべし。