- 作者: 細野不二彦
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1995/03
- メディア: コミック
- クリック: 6回
- この商品を含むブログ (8件) を見る
この巻には以下のエピソードが収録されている。
ART.1 翡翠(フェイツイ)の店(前編)
翡翠(フェイツイ)の店(中編)
翡翠(フェイツイ)の店(後編)
ART.2 レンブラント委員会の挑戦
ART.3 イングランドの根付
ART.4 ペルシャの秘法(前編)
ペルシャの秘法(後編)
ART.5 学芸員物語
ART.6 『道成寺の怪』
ART.7 わが谷は灰色なりき
最も好きなのは、表題作「ペルシャの秘法」である。フジタは、既に技法が途絶えてしまい「幻のやきもの」と呼ばれるラスター彩陶の調査のため、サラの故郷でもあるQ首長国(Wikipediaによるとクウェートがモデルとのこと)に旅立つ。しかしフジタは思わぬトラブルに巻き込まれ、ラスター彩陶を自分の手で作れなければフジタは生きて帰れないことになる。サラはフジタを助けようと――というアウトライン。ラスター彩陶という素材自体が悩ましいほどに魅力的だし、それをフジタとサラの淡いエピソードでくるむ細野不二彦の手技は、もう名人の域である。
なお、主要キャラである宝石専門の女泥棒の翡翠(フェイツイ)と翡翠の部下の瑪瑙(メノウ)は、この巻で初登場する。翡翠のサディスティックな女っぷりはイカす。逆に瑪瑙のキャラ設定も実にオイシイ。