
- 作者: 松本大洋
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2004/11/30
- メディア: コミック
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このNo.王(ナンバーワン)が曲者で、国際平和隊のメンバーを自分に同化させるほどの共鳴能力を持つ。そのため、理想郷を目指したNo.王(ナンバーワン)の深い悲しみと怒りに、国際平和隊メンバーが感化されてしまうのである。現象としては「クーデター」になるのだが、No.王(ナンバーワン)以外は誰も自分の意志で「クーデター」には参加していない。でも歴史上の事件や出来事を振り返ると「こういうことってあるよなあ」と思う。集団ヒステリーじゃないが、誰もが自分の意志で動いていると思いながら、実はそうではない、というようなことが。そしてそういう場合、得てして首謀者たちは自分たちの正当性を露ほども疑わない。
ただ、この物語の場合、No.王(ナンバーワン)は被害者でもあるから、そのあたりが難しいのだが。