- 作者: 機本伸司
- 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
- 発売日: 2011/10/15
- メディア: 文庫
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まず第一作の『神様のパズル』では、物理学を手がかりに「宇宙を人工的に作ることは出来るか」というテーマでSFを展開した。次に第二作の『パズルの軌跡』では、脳科学を手がかりに「幸福を人工的に作ることは出来るか」というテーマでSFを展開した。そして第三作となる本書では、生命科学を手がかりに「天才児を人工的に作ることは出来るか」というテーマで書いた作品と言えるかもしれない。
第二作・第三作と回を追うごとに、「作ることは出来るか」だけでなく、「作っても良いのか」という倫理的な問題がより大きく立ち塞がるようになる。テクノロジーの最先端は、倫理の最先端でもある。読みやすいんだけど、実に面白い作品。早くも第四弾が待ち遠しい。