沢木耕太郎『地の漂流者たち』

これまで細切れに読んだり読まなかったりしてきた沢木耕太郎の作品を、今年からまとめて読んでみようと思う。できるだけ古いものから順に読んでいくが、読み終えるタイミングというものがあるし、そもそも書かれた時期と出版された時期が異なるので、完全に時系列というわけには行かない。
本書は『若き実力者たち』『敗れざる者たち』『地の漂流者たち』で青春三部作というコンセプトを成す本である。本書は未刊行ルポルタージュという位置づけであり、本書の刊行時期はそれらの本より遅いものの、あとがきによると「最も早い時期に書かれた六編のルポルタージュ」だそうだ。