浅倉秋成『六人の嘘つきな大学生』

Facebook、mixi、DeNAなどを思わせる最先端のSNS企業が初めて新卒採用をするということで、5千人を超える応募者が集まる。その中で、最終選考まで残ったのは6人。最終選考は、1ヶ月後に6人でグループディスカッション(GD)をするというものだった。6人はどんなお題が出ても良いように、週に1回ずつ集まって企業分析などを行ってGDの準備をするとともに、食事をしたりして交流を深めていく。全員で入社することを夢見ながら。しかし最終選考の日が近づいたある日、会社から一通のメールが届く。外部環境変化に伴い、6人のうち1人しか採用できなくなった。ついては選考方法が変更となり、6人でどの候補者が内定に相応しいかを議論して選んでもらいたい――。

わたしが面接に臨んだのはもう20年近く前だが、何かもう、あの時代を思い出すような絶妙な設定だな。

ミステリというジャンルにはなるが、殺人事件が起こるわけではなく、その代わりコロコロどんでん返しが起こる。わりと面白かった。