渡辺範明『国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか』

元スクエニの社員が、ドラクエとFFの歴史を振り返ることで、JRPGの歴史を振り返ろうという本。

冷静に考えたら、国産RPGはドラクエとFFだというのはかなり乱暴な話で、最近ではむしろペルソナシリーズだとかアトリエシリーズの方が凄いんじゃないかとか思わないでもないが、それでも意図はわかる。

実はわたしはドラクエとFFの直撃世代にも関わらず、FFをほとんどプレイしたことがない。少し補足すると、おそらく4なのだが、一作だけプレイした。ラストダンジョンに突入するともう戻れないという設定で、突入した結果、雑魚敵があまりにも強すぎて、レベルも上げられず、装備の強化もできずで積んでしまったのである。今ならそんな乱暴な展開は開発側が避ける(もしくは慎重な警告文を載せる)のだが、当時はゲーム黎明期なのでそこまで気が利いた話はなかった。で、FF全体が何となく嫌になって、それ以来プレイしたことがない。なお、ドラクエは3以降(オンラインRPGを除いて)全てプレイしている。

そんなわたしだが、FFを含め、ドラクエとFFの作品ごとのコンセプトをまとめて知ることができて、ここはかなり面白かった。