『広島アスリートマガジン』2015年9月号

広島東洋カープを中心とした広島のスポーツチームや広島出身のスポーツ選手を幅広く特集するマガジン。

私は広島を長年(それなりに心を込めて)応援しているのだが、仕事も忙しいし東京に住んでいるしで、あまり熱心に球場に通うタイプではなかった。しかし今年は幾つかの縁があり、神宮球場や東京ドームに複数回応援に行っている。

生で応援するようになって改めて感じたのは、ファンの応援の力と言うものは確かに存在するのではないかということだ。ホームだろうがアウェーだろうがプロ野球選手がやることは変わらないだろうと思っていたが、スタジアムの空気は、そういう綺麗事では成り立っていない。例えば私は広島ファンだが、広島の勝利を目指して数万人のファンが神宮球場に押し掛けて、それこそヤクルトファン以上に大声で応援しているのである。ヤクルトの投手が手元を狂わせて危険なデッドボールを与えようものなら、暴動が起こるんじゃないかというほどの怒号がスタジアムを飛び交う。夜のニュースで見るとただただ詰まらない、両チームが拙攻を繰り返す「0対0」の試合も、スタジアムは「俺たち全員窒息するんじゃないか」という緊張感に包まれている。援護の無い中0点で押さえている黒田に何とか勝ち星をつけてやりたいという広島ファンの思い。たとえチームが負けても山田は打てと言わんばかりのヤクルトファンの思い。球場に行く度に、ただただ圧倒されている。

そんな訳で、昔読んでいたもののしばらく購読中止していた『広島アスリートマガジン』を、最近また読むようになった。今月号の特集は「打てるもんなら打ってみろ」ということで、大瀬良大地・中崎翔太・一岡竜司というカープのリリーフ陣である。大瀬良は先発で投げてほしいというのが私の偽らざる気持ちだが、まあ何はともあれクライマックスシリーズ(CS)に出ることが重要である。最後の最後に広島がどこまで粘れるか……見物である。

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