生まれる価値のなかった自分がアンナのためにできるいくつかのこと(1) (アクションコミックス(月刊アクション))
- 作者: 永瀬ようすけ
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2014/06/10
- メディア: コミック
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昨日の『片隅乙女ワンスモア』を買ったらAmazonにオススメされたので、買ってみた次第。
うだつの上がらない中年男性が(意識だけ)小学生の頃の自分に戻って無双するという本作の設定は『無邪気の楽園』と全く同様だが、あちらは徹底して下ネタギャグ漫画であるのに対し、本書はシリアス、というかダーク路線である。
自分の「うだつの上がらなさ」を主人公がナイーブに受け止めており、さりとて努力もしない。幼馴染みの2人が結婚して「自分だけ不幸だ」と自暴自棄になった主人公は、色々あった挙げ句に死を選ぶが、小学生に戻る。これ幸いと幼馴染みの女(アンナ)と結ばれようとするも、小学生の頃から幼馴染みの男女は好き合っていたことを知る……というプロローグ。
で、その後どうなったかというと、他人に責任を押し付け、たまたま自分に絡んできた同級生の少年を殺害し、たまたま近くにいた同級生の少女を性的に屈服させる……というあまりにも胸糞の悪い展開。
何なんだこれは。
いわゆる鬱展開の物語が好きな人も一定数存在するため、無価値な作品とは思わない。しかし読んでいてあまりにも後味が悪い。タイトル的には幼馴染みに対して「縁の下の力持ち」的に何か良いことをするのだと思われるので、このままの糞主人公で終わるとは思えないが、このあと主人公が仮に救われたり改心したりしても、それはそれで共感できないというか。