山田胡瓜『AIの遺電子』1〜5巻

主人公はヒューマノイドが実用化され人間と同じように生きる近未来における、人工知能の専門医。2016年現在、知能や知性を有したと客観的に言える存在は人間しかいないだろう。しかし本作においては、人間、人間と同じような心と権利を有して生きているヒューマノイド、人間やヒューマノイドに仕えるロボット、ヒューマノイドやロボットを生み出した超高度AI、という4つの知的存在がいる、という前提である。

そんな世界観で「SF医療オムニバス物語」が展開される。

と言っても、ブラック・ジャックよりはもっと進んだ世の中で、マトリックスほど厭世的ではなく、攻殻機動隊ほどシャープで暴力的な世界観ではない。喩えるなら、星新一の世界観をもう少しウェットにしたような。

いずれにせよ、物凄く面白い作品。大発見である。

しかし、1話完結でよくネタが持つなあ。1話完結にこだわらず、もう少し長いエピソードにしても良いのに。