インキュベ日記

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吉田丸悠『大上さん、だだ漏れです。』3巻

大上さん、だだ漏れです。(3) (アフタヌーンコミックス)

大上さん、だだ漏れです。(3) (アフタヌーンコミックス)

毎日毎日エロいことを妄想し続けている女子高生と、体の一部分が触れると相手が意図せず本音を口走ってしまうという謎属性を持った男子高校生。ということは、2人が手を握ったりすると、女子高生が「ちんこ舐めたい」だの「におい嗅ぎたい」だのといった卒倒モノの言葉を口走ってしまう……というラブコメ。いわゆるサトラレ現象の一種だと書けばピンと来る人も多いだろう。

2巻で早くも主役の2人が引っ付き、早くも終わっちゃうのかなと思ったのだが、そんなこともなく、意外に起伏のあるストーリーが展開されていく。3巻も相変わらず面白い。こういうギミックがあると面白くて良いね。

田所コウ『彼女のやりかた』

彼女のやりかた (トーチコミックス)

彼女のやりかた (トーチコミックス)

ビジネスに邁進する女性たちの、ちょっと変わったモチベーション喚起法というか、ストレス発散法というか、とにかくそんなエピソードを集めた短編集。

何とも説明しづらいが、サブカル満載というのでもないし、わりに面白い。

ウェブで試し読みできるので、気になる人は是非。

to-ti.in

小山宙哉『宇宙兄弟』33巻

宇宙兄弟(33) (モーニングコミックス)

宇宙兄弟(33) (モーニングコミックス)

久々にでっかい流れが来たな。

何だかんだのトラブルがありつつも乗り切ってきた六太。しかし「シャロン天文台の完成」と「怪我をしたクルーの早期帰還」を天秤にかけた結果、ムッタとフィリップだけが残ってシャロン天文台を完成させ、他のクルーは一足先に地球に戻るという決断が下される。皆で乗ってきた宇宙船を使って帰るわけだから、誰かが次に宇宙に来た時に2人を回収するんだろうね。

どうなるんだろ。

もしかしたら、ここで弟(日々人)がロシアの宇宙飛行士として月に飛び立ち、兄を助けてクライマックス、という流れになるのかもしれない。

元々は、兄と弟が2回目ずつの宇宙飛行で月で再開、というクライマックスを想像していたんだけど。

いずれにせよ目が離せなくなってきた。

田端信太郎『ブランド人になれ!』

ブランド人になれ!  会社の奴隷解放宣言 (NewsPicks Book)

ブランド人になれ! 会社の奴隷解放宣言 (NewsPicks Book)

トム・ピーターズの『ブランド人になれ!』に触発されて書いた本らしい。

この人のことは正直「よくTwitterで炎上している人」「LINEとZOZOの人」ぐらいの知識しかなかったのだが、表紙の顔とポーズが面白すぎたので買ってみた。内容としては単なる自己啓発本なのだが、言っていることは間違っていないなと思った。

例えばわたしのようなコンサルタントは、著者の言うようにどこまで行っても黒子であり、自分の成果を世に誇ることができない。そして本来「それで良い」と思う人がコンサルタントをやるべきだと思う。ただ仕事の面白さと社会的意義だけに惹かれて働く「抑制されたプロフェッショナル」という人種、それがわたしにとってのコンサルタント像なのだ。

しかし現状、コンサルタントという職業はどうやら広告代理店の営業マンのような「華やかなもの」だと思われている。とんでもない。そのような華やかさは会社のブランドを借りているだけの表面的な現象である。真のブランド人は会社のブランドを離れて自分の名前で勝負している。この著者のように。わたしは(ブランド人に憧れているが)ブランド人ではない。黒子であることを受け入れてしまっているからだ。

将来的にはCOOとして、あるいはターンアラウンドマネージャーとして事業を手がけてみたい、会社のPLに直接的なインパクトを与える仕事をやってみたいと密かに思ってきたわたしにとって、この著者のハッタリ力と、それをテコにした推進力というのには、けっこうな刺激を受けた。そして考えさせられた。コンサルタント生活を続けても面白いことはできる。しかしそれはどこまで行っても黒子としての面白さなのだ。

細野不二彦『ギャラリーフェイク』33巻

ギャラリーフェイク(33) (ビッグコミックス)

ギャラリーフェイク(33) (ビッグコミックス)

細野不二彦の代表作、いや(そもそも数が少ないが)美術漫画の大傑作である『ギャラリーフェイク』が11年ぶりに復活。東日本大震災の後などピンポイントで読み切りが書かれていたのだが、まさかしれっと33巻が作られるとは。

ちょっと「落ち着いた」雰囲気というか、優等生的な雰囲気が出ているが、連載が続くとまたハードボイルドな作品やダーティーな作品も描かれることだろう。

連載は続いているようで、34巻も出るだろう。

めっちゃ楽しみ!

というかKindleで既刊も書い直そうかな。

リムコロ『世話やきキツネの仙狐さん』1巻

世話やきキツネの仙狐さん(1) (角川コミックス・エース)

世話やきキツネの仙狐さん(1) (角川コミックス・エース)

800年を生きた仙狐が幼女の姿で主人公の家に居候するという、ありがちな設定である。

設定はありがちだから、画力やキャラクターの魅力やそこから生まれるエピソードの面白さで勝負していくことになるだろう。

画力はほどほどだが、キャラクターの魅力は今のところなかなか。主人公の社畜っぷりが意外にリアル。この作者はブラック企業勤務の経験があるんじゃないかな。エピソードは……どうだろう、まだエピソードらしいものがあまりないからなあ。日常ゆるふわ漫画だから、そんなものなのかも。

まあ今のところ面白いです。

山田胡瓜『AIの遺電子 RED QUEEN』1巻

AIの遺電子 RED QUEEN 1 (少年チャンピオン・コミックス)

AIの遺電子 RED QUEEN 1 (少年チャンピオン・コミックス)

ヒューマノイドが実用化され人間と同じように生きる近未来における、人工知能の専門医を主人公としたSF医療オムニバス物語である『AIの遺電子』の続編。

本作の前日譚に当たる『AIの遺電子』では、人間、人間と同じような心と権利を有して生きているヒューマノイド、人間やヒューマノイドに仕えるロボット、ヒューマノイドやロボットを生み出した超高度AI、という4つの知的存在がいる、という設定の下、主人公はヒューマノイドを専門とする医師として一話完結式の物語を大量生産していた。(良い意味でね)

本作ではその世界観を受け継ぎつつも、クリニックの中や日常で起こる物語ではなく、アフリカの紛争地帯に舞台を移している。

正直、こういう続編の作り方もあるのかと唸ってしまった。

続きが早く読みたい。