高橋三千綱『少年期 「九月の空」その後』

高3の1月に突如として読書に目覚めた際、宮本輝の小説と共に読んだのが高橋三千綱だった。本書のレベルは『九月の空』より数段劣るけれど、あの頃は高橋三千綱の作品であるだけで面白くて仕方なかった。もっとも、今は『九月の空』と本書以外の高橋三千綱の作品は全て処分しているし、本書も『九月の空』の続編だからという理由だけで残している。あらゆる意味で高橋三千綱は俺の中では「既に終わった」作家だ。『九月の空』は読み返すかもしれないが、もう新しく高橋三千綱の本を買うことはない。