
アマゾンのロングテールは、二度笑う 「50年勝ち組企業」をつくる8つの戦略 (講談社BIZ)
- 作者: 鈴木貴博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/10/19
- メディア: 単行本
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話を戻すと、本書の核心は「土俵の選び方こそが、戦略において最も重要なことなのだ」ということに尽きる。
そしてこれは、人材の優秀さ(コンピテンシー)でも同様のことが言える。今の状況をいかに良くするのかという能力は非常に重要だし、これ自体そう簡単に実行できることではない。しかし一歩突き抜けた能力者は、放っておいても成果が出るような状況を、今までと全く異なる文脈から作り出すことができるそうだ(パラダイム転換行動)。そう簡単にできることではないが、個人の能力の上でも事業の上でも、早くこのレベルに到達したいものである。
しかしアレだ、本書のタイトルは明らかに損をしている。何となくカッコイイ気もするタイトルだが、実際のところ、何の本かよくわからないからである。まあ『インキュベ日記』というブログの管理人が「タイトル」のわかりやすさについて語るのもどうかと思うが、実際イマイチなんだから仕方ない。評判が気になってAmazonのレビューを見ると、やはりタイトルは不人気のようだ。中には、「ロングテールは二度笑う」という字面から「ロングテール論」だと思って購入した人もいるようで、やはりタイトルのミスリードは罪が深い。そのレビュアーの言うように、最低限『アマゾンはロングテールで、二度笑う』にすべきだろう。