山田詠美『風味絶佳』

風味絶佳 (文春文庫)

風味絶佳 (文春文庫)

いわゆるブルーカラー系の労働者を主人公とした恋愛短編集……ということになるだろうか。私がこれまでに読んだことのある山田詠美の小説は、せいぜい90年ぐらいまでの作品なのだが、本書は2005年に出版された短編集なので、初期作品よりは文章が明らかに巧くなっている。けど女性のキャラクターは良くも悪くも、あまり変わらない気がするなあ。