- 作者: 三浦将
- 出版社/メーカー: クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
- 発売日: 2015/11/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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自己啓発書というものは基本的に、人生にポジティブな効果をもたらす考え方や行動について、「やるべきだ」と必要性をロジカルに諭す本か、「やった方が良いよね」という気持ちを呼び起こす本か、「こうやるんだよ」とやり方を示す本か、あるいはそれら複数の効果を持っている本である。私にも何冊か、激しく影響を受けた本がある。しかし「理解」や「感情」と、実際の「行動」およびその「継続」には大きな隔たりがあり、自己啓発書の1冊や2冊で、そう簡単に人が変わることはない。
しかし本書は「結局、人は変わらないよね」という問題に対して、シンプルかつ効果的なメソッドを提示している。以下、私なりの言葉で説明するが、本書では、本人の問題意識やヴィジョンと深く結びついた、しかし極めて簡単なアクションをひとつ設定し、必ず実践してもらう。このアクション自体は些細なインパクトしか無いかもしれないが、このアクションを実践・継続することで、人は初めて「自分は変わった」「自分は変わりつつある」という自己承認を得て、「自分は結局、変われない」という潜在意識を取り除くことができる。そして変化に対してポジティブになり、他の様々なことについても、だんだん良い方向に変わっていくことができる……私なりの言葉で要約すると、こういうことである(なお本書の帯では「この本を読んで毎朝5時起きを始めた。すると、食生活や働き方、体型、お金の使い方、すべてが変わった」と表現している)。
私は形から入る傾向もあり、ドンと大きな目標を設定しがちだが、それが上手く行かないことも多い。でも例えば、「毎日運動する(最低5分のウォーキング)」や「毎日掃除をする(最低2分)」など、非常に低いハードルを設定すればどうだろうか。はっきり言って、5分のウォーキングでは大した効果は得られまい。しかし「運動をしない自分」から「運動をする自分」にチェンジした段階で、そのハードルを段階的に「ウォーキング5分」「ウォーキング30分」「ジョギング10分」と上げれば良いのである。
私には、変えたい習慣や、取り入れたい習慣が山ほどある。しかし一度にやろうとすると結局続かない。本書を参考に、来年から早速そろそろと自己変革に向けたアクションを「少しずつ」始め、潜在意識のブロックを解除していこう。